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お知らせ

News and Announcements

お寺の掲示板(令和5年4月)

草加光明寺の掲示板に毎月掲出している言葉をご紹介いたします。取り上げる言葉とその解説は、『お寺の掲示板』(江田智昭著・新潮社)等を参考にさせていただいております。


「明日ありと思う心のあだ桜 夜半に嵐の吹かぬものかは(親鸞聖人)」 今年はあたたかい日が続き、3月の半ばには関東地方でも桜の開花が報じられました。

開花時期が年々早くなっているように感じられますが、皆さんのお近くではいかがでしょう?


『お寺の掲示板』の江田さんは、コラムの中で桜に関する親鸞聖人のエピソードをご紹介しています。

親鸞は9歳の時、僧侶になるために天台座主である慈鎮和尚[じちんかしょう](慈円)を訪ねました。外はすでに暗くなっていたため、「きょうはもう遅いので、明日の朝になったら僧侶になる得度の式をしましょう」と座主に言われました。このとき、親鸞は歌を詠みました。  明日ありと 思ふ心の仇桜(あだざくら) 夜半(よわ)に嵐の 吹かぬものかは  これは、「今美しく咲いている桜を、明日も見ることができるだろうと安心していると、夜中に強い風が吹いて散ってしまうかもしれない」ということを意味しています。つまり、親鸞は自分の命を桜の花に例え、「明日自分の命があるかどうかは分からない。だから今すぐに得度の式をさせてほしい」ということを慈円に伝えたのです。この歌に感銘を受けた慈円はその日のうちに得度を行うことを許したと伝えられています。  私たちは、自分の命が明日も続いて当たり前だと思っていますが、桜の花と同様にいつ散るかは分かりません。(中略)きょう一日を大切にする意識を持ちながら、後悔のないように行動を起こしていきましょう。

桜が咲き、散りゆくこの季節。いただいた一日をともに大切に過ごしてまいりましょう。

引用部、すべて「お寺の掲示板の深~いお言葉」(江田智昭/ダイヤモンド・オンライン 2021年9月27日更新)より

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