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お知らせ

News and Announcements

お寺の掲示板(令和4年10月)

草加光明寺の掲示板に毎月掲出している言葉をご紹介いたします。取り上げる言葉とその解説は、『お寺の掲示板』(江田智昭著・新潮社)等を参考にさせていただいております。


「何故か 叱る人は少なくなり 怒る人は多くなり」

「叱る」と「怒る」という言葉の違いはどこにあるのでしょう?

『お寺の掲示板』の著者、江田さんは辞書を参照しながら、「怒る」は一人よがりな感情であること、「叱る」は相手のことを考えた上での行為だと説明します。


仏教では人間が持つ根本的な煩悩を「三毒の煩悩」と言い、その三つは「貪・瞋・痴」とされています。この中の「瞋」は「自己中心的な心で怒ること」を意味していますが、怒る人が増えていることは自己中心的な人が増えていることと江田さんは話を進めます。いっぽう、「叱る」は他者のことを思っての行動で、叱ることは慈悲の心から来るものともいえる、ということ。 江田さんは怒る人について「自分勝手に怒っていると人の気持ちが離れ、孤立してしまう」とし、

自分が世界のあらゆるものと関わっていて、それらのおかげで成り立っているということをよく理解していれば、「怒る」のではなく、自然と「叱る」かたちになるはずです。
『お寺の掲示板』P17より

と、「怒る」と「叱る」の違いをまとめています。


「怒る人」「叱る人」今の自分はどちらに近いだろう?そう自問するきっかけとなりました。

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