草加光明寺の掲示板に毎月掲出している言葉をご紹介いたします。取り上げる言葉とその解説は、『お寺の掲示板』（江田智昭著・新潮社）等を参考にさせていただいております。
「私の物差しで 問うのではなく 私の物差しが 問われる」
この言葉は、全国のお寺の掲示板に書かれている優れた法語を選ぶ『輝け！お寺の掲示板大賞2021』にて「笑い飯哲夫賞」を受賞しました。この言葉を選んだのはお笑いコンビ「笑い飯」の一人である哲夫さん。仏教にも造詣が深く、仏教に関する書籍なども出版しています。 そんな哲夫さんは、近年お笑い番組の審査員をつとめることもあるため、この言葉が心に刺さったそうです。 『お寺の掲示板』の江田さんは、「自分の物差しで周囲に対して価値判断をすることは非常に容易だが、自分の物差しに疑問を持つことは非常に困難だ」としたうえで、以下のようにコラムを締めくくります。
仏教の教えは、他者の行動やあり方を問うためではなく、自分の物差しを問うために存在しています。自分の物差し（価値観）が果たして適切なのか、仏教を通して常に問い続けていきましょう。
「仏教は他者を問うのではなく、あくまで自分の価値観を問うものだ」とも言われております。私たちはともすると自分の物の見方を絶対化してしまうものですが、そんなときこそ仏教の教えに立ち返り、自分の物差しを問う姿勢が必要になるのではないでしょうか。
引用部、すべて「お寺の掲示板の深～いお言葉」（江田智昭/ダイヤモンド・オンライン 2021年12月6日更新）より
